マスター二年目では欠かせない「論文審査」が昨日、とうとう終わりました。
いやー、無事に終わってよかった。
学校によって違いますが、私の学校ではどのように論文審査が行われたかを書きたいと思います。
審査員(jury)は2人で、基本的に論文審査は審査員と発表者のみ。けど他の人が発表を見てもオーケー。(私はホームステイしている夫婦が来てくれました。笑)
発表時間は15分で、質疑応答とコメントは15分で、全部で30分。
60ページ以上の論文をたった15分でまとめなきゃいけないのは、本当に至難の業。なので、本当に大事なことだけをシンプルに、伝えなければいけない。
私の分野は、Master professionnel(学業取得後、その専門分野で働くことを前提とする修士)なので、 日本とかでいう修士にあたる研究修士(Master recherche)とは違って、学業の後は一定期間stage(インターン)をしなければなりません。
その実務体験先での仕事内容、組織構造、問題点、解決方法を、勉強したことを踏まえて分析し、最終的に論文にします。
私は、日本での「中間支援組織(
https://www.npo-homepage.go.jp/data/report11_5_1.html)」でインターンをして、その現状や問題点を論文に書き納めました。
大変だったのが、「いかに短く、シンプルにまとめるか」。
いわゆる、「日本的発想」で原稿を書くと、15分で言い切るのは、不可能です。
運がいいことに、フランス語の先生をやっている友達が近くにいたので、私の原稿を徹底的に直して、丁寧に話して15分で終わるようにしてもらいました。
その友達に言われたことが"Y a trop de bla-bla, trop de détail ! (余計な文が多すぎる、具体的なことを書きすぎている)"でした。
それを削ることが最初は本当に難しかったんですけど、最終的には、
「どういう問題があって」「どういう解決方法を私が提示したのか」
を言えばいいという結論に至り、余計な文を徹底的に削りました。
私みたいにフランス語のハンディーキャップがある人では、すべてを伝えようとするのではなくて、 要点だけを伝えるだけでも二重丸です。
その結果、7ページあった原稿が3,4ページくらいまでに減り、本番も15分きっかりでおわりました!!
質疑応答は、論文全体に関する審査員の感想、論文の内容についてのいくつかの質問。私の場合は主に図と表の解説と、この論文に対する今後の研修先の影響について、などでした。
最初に学校にいたころは、全然しゃべれなかったし、その状況を先生たちは知っていたので、すごく発表に関して感心してくださり、「とてもオリジナル」「日本のシステムを丁寧に解説してくれてとてもよかった」「まさにマネージャー的発想で、我々の分野で求められていること」と絶賛してくださいました(/_;)
最終的には、"Je vous félicite ! Vous avez absolument réussi vos études. (おめでとうございます。あなたのここでの学業は大成功でしたね) "と言ってくださいました!いえーい!!
大体みんな、テストや試験が終わったあとに"On verra bien (様子見だね、結果を待つのみだね)"と、結果を不安ながらに待っているのですが、私もう結果わかったー!うわーい!!
2年間でのまとめとして、いい形で終えることができて本当に良かったです。
問題なのは
・日本に戻ってもフランス語を忘れないように努力すること
・日本とフランスの行政のシステムをうまくいかせるように将来のキャリアを積むこと。
だと思います。
先生も、「フランスでやってきたことが、必ずしも日本で活かし、あなたの能力を発揮できるとは限らない」と言っていました。たしかにそりゃそうだと思います。
なので、そういうことを考えつつ、経験を積んできたことを踏まえて「自分が一体何ができるのか」ということを頭の中で考え続けていこうと思います。
殴り書きになってしまいましたが、これにて終わりです。
いい経験になりました。色々助けてくれた方々に感謝!
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